江戸時代に創業した伝統ある味噌屋を起源とする「大源味噌」(大阪市中央区)。こだわりの味噌を製造・販売し、さらに「MISOカフェ」を通じてその新しい味わい方を提案している。味噌本来の価値や魅力をもっと伝えたいと語る、安齋善行社長の目指すミライを聞いた。
味噌が持つ魅力を、多くの人に知ってもらうことが目的です。22年前、家業だからという理由で会社を引き継いだ当時の私には、仕事に対する明確な目標がありませんでした。それが変わったのは、健康に関心を持ち、食生活の勉強を始めてから。その中で改めて、味噌が身体にとってどれだけ良い食品であるかを知り、「この仕事をする理由は味噌の価値や魅力を伝えることだ」と、しっかり結論づけることができたのです。
味噌は発酵食品を代表する食品。整腸作用やストレス軽減など、心と身体の健康につながるさまざまな効果が期待できるといわれています。まだまだ一般に知られていない味噌の機能性を、もっと世の中に伝えたいと考えています。
味噌汁を飲む家庭がどんどん減ってきている今、若い世代にとって、味噌は馴染みの薄い食品になってしまっています。そこで、味噌のおいしさを実感してもらうため、安心・安全な味噌や麹製品で作った料理を提供する「MISOカフェ」を2016年2月にオープンしました。
現在、ランチタイムには「お味噌汁プレートランチ」、カフェタイムには味噌を使ったさまざまなスイーツを提供しています。手軽に味噌を味わう機会を作り、まずは味噌に馴染んでもらいたい。新しい味噌汁の作り方や味噌料理をご家庭に活かしていただけるようさまざまなレシピで展開しています。
さらに、会社の目的を社員と共有するために、毎朝の朝礼や月に一度の会議で、味噌の魅力を伝える理由を話し続けています。「価値が多くの人に認知されれば、元気な人もあたたかい家庭も増える」ということを理解すれば、自分たちの仕事が社会に貢献していると実感し、誇りを持って働けます。
味噌の価値を広めることも社員に浸透させることも時間はかかりますが、強い想いを持ち続けて、味噌のようにじっくり熟成させていこうと思います。
「MISOカフェ」のランチは比較的年齢の高い方の利用が中心。若い方にも利用していただけるよう、よりリーズナブルで選びやすいメニューも考えていきたいと思います。
味噌を食べてもらうには、イメージを変えなければいけません。例えば、「かわいい!」「誰かにあげたい!」と思ってもらえる商品など、今までの味噌のイメージや常識にとらわれずに商品開発を進めたいと考えています。
0から1を生み出すことは、やるべきことが多くて大変です。しかし、社員と一緒に新しいことにチャレンジし、大変さを乗り越え、ともに成長していくことが、会社全体のエネルギーを高め、味噌の価値を広げていく原動力になります。今後は、全国に当社の味噌を広めるため、取り扱い店舗の全国的な開拓や、イートインのある店舗の出店などを構想しています。海外への進出も視野に入れながら、味噌文化をさらに広げていく決意です。
味噌が持つ未知なる可能性を追求し、新たな価値を想像していくことで世界中の人々の暮らしの質を心身ともに向上させていきたいと思います。『お味噌で心豊かな人創り』が理想のミライです。
企業/団体名 | 株式会社大源味噌 |
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代表者 | 安齋 善行 |
所在地 | 〒542-0073 大阪市中央区日本橋2-5-6 |
電話番号 | 06-6641-5463 |
従業員数 | 9名(※パート・アルバイトを含。役員は除く) |
平均年齢 | 43歳(※パート・アルバイトを含。役員は除く) |
URL | http://daigen-miso.com/ |
事業内容 | 味噌の製造および販売、飲食店営業、貸スペースの運営 |
詳しくは下記フォームよりお問い合わせください。