さまざまなプロジェクトを通して日常生活に潜んでいる社会課題の解決に取り組む「チュラキューブ」(大阪市中央区)。「将来の日本に起こるであろう社会の問題」に向けて、その処方薬となるビジネスモデルを生み出すため活動している。中川悠代表の思い描くミライについて聞いた。
ミライについて語る中川悠代表
給与が上がりづらい障がい者の雇用問題、関係性が薄れていくマンションのコミュニティ問題、ものづくり企業・農業・漁業の継ぎ手の減少など、少子高齢化が及ぼすさまざまな課題が深刻化していく時代の中で、人とのおもしろいネットワークや優れたビジネスモデルが未来の改善策になるはず。人の興味を集めるデザインや経済が回る新しい仕組みを考えながら、未来の改善策を絶えず探しています。
「社会課題に対して、ジャンルを超えて人や知恵を繋げ、新たな価値を生み出し、実際に行動にうつす」、これがチュラキューブプロジェクトの目指す形です。
仕事をする上でのこだわりは「体温を感じられる仕事をしよう」ということです。わかりやすく理解してもらえるような、あたたかみのある活動にする工夫をしています。
私たちは、「株式会社きびもく」と「NPO法人チュラキューブ」という二つの法人で連携し、知恵を出し合い社会課題に立ち向かう方法を生み出しています。
活動の幅はとても広く、例えば、障がい者の新しい仕事として「お墓参り代行サービス」を実施したり、ニュータウンで住民の皆さんと「ピクニックイベント」を開催していたり。また、大阪の漁港の魅力を伝えるウェブマガジンを電鉄会社と立ち上げ、漁師や加工業者などの人間ドラマを発信し、魚の消費を増やすことで後継者不足の解消を目指す活動にも取り組んでいます。
2014年秋、障がいを持っている方々が「都会でキラキラと働く」「働き続ける喜びを感じることができる」場所を生み出そうと、淀屋橋にカフェ併設の福祉施設を開設しました。
郊外に多く点在する福祉施設ですが、郊外で食品や商品を作っても、なかなか販売に繋がらない現状があるのです。そこで都心で商品を作り、都心で販売するチャンスをたくさん作ることで、障がい者一人一人のお給料をアップさせていく。
「生産に追われないためには?」「生きがいを持って働くには?」。スタッフのみんなでたくさんのアイデアを持ち寄り、明るく楽しい施設として日々進化を続けています。
今後は農業や商業ともつながり、都市部のカフェだけでなく、郊外でも障がい者や高齢者が働ける場所をつくることで、今後ますます深刻化する社会課題の解決の糸口を見つけていきたいと思っています。
企業/団体名 | NPO法人チュラキューブ |
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代表者 | 中川 悠 |
所在地 | 〒541-0047 大阪府大阪市中央区淡路町2丁目5−11 小西酒店ビル |
電話番号 | 06-6226-7993 |
従業員数 | 16名(※パート・アルバイトを含) |
平均年齢 | 32歳(※パート・アルバイトを含) |
URL | http://chura-cube.com |
事業内容 | 高齢者の情報弱者支援事業 障がい者の行動支援事業 地域コミュニティの支援事業 過疎地の経済促進事業 |
詳しくは下記フォームよりお問い合わせください。