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ミライ企業図鑑

「紅いもタルト」を生んだ、やさしい心くばり


「紅いもタルト」を生んだ、やさしい心くばり

読谷村の特産品である紅いもを使った「紅いもタルト」をはじめ、沖縄の天然素材にこだわった安心安全のお菓子を提供している「御菓子御殿」(中頭郡読谷村)。沖縄の活性化のため、商品には地元の素材を使い、地域の雇用も生み出している。澤岻千秋(たくし・ちあき)専務が目指すミライについて聞いた。

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――なぜこの事業を始めたのか

レストランの一角で販売していたアメリカ仕込みのドーナツやチョコレートケーキ、アップルパイが人気となり、お菓子の事業を興しました。
沖縄の素材にこだわった商品づくりをどんどん発信して、沖縄を活性化したい。観光売店である「御菓子御殿」を始めた背景には、お客さまに安心安全なできたての美味しいお菓子を食べていただきたいという思いがありました。

また、人材育成に力を入れ、みんなをやる気にさせる人たちを増やして仕組み作りをし、誰もが楽しく仕事ができる環境を実現したいと考えています。

 

――具体的な内容は?

アメリカ仕込みのドーナツなど3商品の販売からスタート。看板商品である特産を使った「紅いもタルト」は読谷村の村おこし事業がきっかけです。
経営理念は「やさしい心くばり」。沖縄素材を活かした、地域密着のお菓子づくりをしています。「紅いもタルト」は無添加無着色の天然素材にこだわっています。社員にも浸透し、こだわっている「沖縄の素材」という言葉が自然に出てくるようになりました。

また、ガラス越しにお客さまに製造工程が見えるよう、御菓子御殿を作り、喜んでいただいています。地元を大事にする思いから、単品の取り扱いとレストラン事業は今後も続けていきたいです。

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――実現したいミライは?

他社の類似品への対応が課題です。沖縄でしか売らない、店舗に来て買ってもらうというコンセプトを大事にするあまり、卸をしていませんでした。その結果、生産を抑えてしまい、代わりに類似品が出てきてしまいました。

今は海外から多くのお客さまが来てくれていますので、こだわりを残しつつ、少しずつ時代に合わせて変化を進めている段階です。店舗展開は沖縄だけですが、沖縄県物産公社を通して、紅いもタルトを県外や香港、台湾、韓国などの海外にも販売しています。海外への対応の一環として、16億人規模のイスラム圏市場に向けたハラール認証を取っています。

またISOとHACCPに続き、厳しい国際品質基準であるFSSC22000の認証取得に向け取り組んでいます。添加物を使わず、無添加無着色の天然素材にこだわればどうしても賞味期限が短くなります。海外など多くの人に美味しいお菓子を食べてもらうために、できる限り添加物に頼らない方法で消費期限を延ばしたい。そのために品質を極限まで高めていきたいと思っています。

事業を守りつつ臨機応変に対応し、みんなでやさしいおもてなしの心くばりをして100年企業を目指したいです。

編集後記

添加物を使わない自然の素材を活かした食品を、大規模流通にのせることは難しい。保存期間が短いことがネックになるからだ。

日本人は賞味期限に敏感で、賞味期限が短い商品をなかなか選んでくれない。添加物の大量使用を嘆く声があるが、それはより安く、より賞味期限の長い商品を求める消費者の要望に応える企業努力の結果なのだ。自然で安心な食品はあまり日持ちはしないし、ある程度の値段になる。私たちがその当たり前のことを受け入れることが、食の安全、安心な暮らしへの第一歩となる。

ミライ企業図鑑編集長 神崎英徳

企業/団体情報

企業/団体名 株式会社御菓子御殿
代表者 澤岻 カズ子
所在地 〒904-0328 中頭郡読谷村字宇座657-1
電話番号 098-958-7333
従業員数 540名(※パート・アルバイトを含)
平均年齢 41歳(※パート・アルバイトを含む)
URL http://www.okashigoten.co.jp
事業内容 お菓子の製造・販売及びレストラン経営


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